|
本展覧会は、長崎出身の著名人である蛭子能収(1947~)の、アーティストとしての知られざる側面を、新作・初公開の作品を中心に紹介する初めての大規模展です。 現在、テレビタレントとして「ギャンブル好きで変わったオジサン」というイメージを届けている蛭子氏ですが、それはほんの一面でしかありません。氏は、長崎商業高等学校美術部で熱心に活動し、長崎市内で看板屋に勤め、上京後はごく普通のサラリーマン生活を送りながら、1973年に雑誌『ガロ』での入選を機に漫画家としてデビューしました。その作風は、不条理でシュールなギャグ漫画として知られています。以後、独創的で類まれな作品を描き続け、アーティストとして映画監督や俳優としても才能を発揮しています。 このたびの展覧会では、「お茶の間でのイメージ通りの蛭子さん」と、「奇才なアーティスト蛭子能収」という両者のギャップを楽しんでいただき、特にアーティストとしての知られざる魅力を味わう機会とします。また、氏の地元長崎をテーマとした作品やイベント等を通じて、蛭子能収と長崎という少し異色な角度から地域を見つめる機会になれば幸いです。
|