解説・読み下し |
文政8年(1825)オランダ商館員として出島に来て、シーボルトの研究助手、画家として働いたデ・フィレニューフェによって描かれた若きシーボルトの肖像画である。
著・デ・フェレニウヘ〔C,H,De Villeneuve〕成・文政一〇年。内・出島蘭館医師であったシーボルトの肖像画。筆者デ・フェレニウヘは文政八年に長崎に来たオランダ商館員。当時二五歳であったという。シーボルトの日本研究の助手兼画家として働き、シーボルト帰国後も出島に残り、随員筆者として商館長の江戸参府に同行した。つやのある洋紙に油彩で、シーボルトの礼服姿上半身を描いている。画中に筆者のサインが“CH:d:V,Japan.1827”とある。後に川原慶賀がこの肖像画を写している。一面七×七センチ。彩色。額入り。(『長崎県の郷土史料』p.94)
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