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長崎と横浜は、東洋と西洋の文化が行き交う異国情緒豊かな港町として知られています。これらの地では、その様子を伝える浮世絵版画が摺られ、幕末には数多くの写真が撮影されました。 長崎で生まれた「長崎版画」は、オランダ・中国と交流した長崎ならではの異国の人物や船、突如長崎を訪れたロシア船などを主題としたもので、旅人向けの土産品として人気を博しました。江戸時代の人たちは長崎版画を見て、遠くの異国や長崎への憧れを募らせていたのです。
開国後には、新たな国際貿易港となった横浜で誕生した「横浜絵」が、長崎版画と同様に異国情緒を伝える役割を担いました。明治以降、主に東京を舞台とした「開化絵」は、馬車や鉄道などの乗り物や、ガス灯などの新しい技術を取り入れて近代化していく日本の姿を紹介しました。
浮世絵に加えて幕末・明治を記録するものとして、写真が登場します。長崎出身の上野彦馬に代表される当時の写真師達は、居留地の風景や外国人などを撮影しました。その中には、貿易商トーマス・グラバーや医師ボードインなどの姿も見受けられます。 初春、浮世絵版画と古写真が、あなたを異国情緒あふれる旅へといざないます。 |
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長崎大学附属図書館が所蔵する古写真から当時の長崎・横浜を撮影した貴重な古写真を紹介します。 |
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