ドイツの医者で博物学者のフィリップ・フランツ・バルタザール・フォン・シーボルト(Philipp Franz Balthasar von Siebold)。彼は1823年(文政6)に出島のオランダ商館付医師として長崎に赴任、近代西洋医学を教授するなど、江戸時代出島に滞在した外国人として長崎では馴染みのある人物の一人です。 1829年(文政12)に国外追放処分になり、ヨーロッパへと戻った彼は処分が解かれた1859年(安政6)に再び来日、江戸幕府の外事顧問となります。
二度にわたる日本滞在中、彼は日本の自然や生活文化に関わる膨大な資料を収集、日本コレクションを形成しヨーロッパへ持ち帰っています。彼はこれら日本コレクションをもとに日本をテーマとする博物館を構想し、実現につなげています。
本展覧会ではシーボルトによって持ち帰られた日本関係資料のうち、彼の終焉地ドイツ・ミュンヘンに残る貴重なコレクションを中心に彼が構想した日本博物館をご紹介していくものです。

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展示内容

展示物

 

第1章 日本に魅せられた男、シーボルト


シーボルトは一七九六年にヴュルツブルグに生まれ、大学では医学と博物学を学びます。卒業後はオランダ陸軍少医として東インドに配属、来日することとなります。第1章ではシーボルトの生い立ち、日本へ渡ることになった経緯や日本での私生活、日本再来日前後の事績など、彼の日本資料の収集や日本研究の足跡をたどります。


第2章 シーボルトの日本研究


1823年、出島に赴任したシーボルトは西洋医学や自然科学を教え、各地から集まる多くの門人を指導しました。その傍ら、日本研究として長崎と商館長の江戸参府随行時など各地で調査を行い、日本に関する膨大な情報・資料を収集しています。彼の日本研究の成果はヨーロッパに戻った後に刊行される『日本』や『日本動物誌』、『日本植物誌』などに反映され、西洋での日本研究の基礎となります。本章ではシーボルトの日本研究とその成果を彼が持ち帰った資料や門人たちの記録、刊行物をとおしてご紹介します。


第3章 シーボルトの日本展示と民族学博物館構想


ヨーロッパに戻った後、シーボルトは日本研究の成果を刊行するだけでなく、日本をテーマとした展示会にも精力を注ぎました。展示会はオランダのライデン、アムステルダム、ドイツ・ヴュツブルク、ミュンヘンの各都市において実現されています。ここでは彼の博物館構想とともにその様子をご紹介します。


第4章 ようこそシーボルトの日本博物館


シーボルトが自らのコレクションをもとに各都市において行った日本をテーマとした展示のうち、第4章ではアムステルダム、ミュンヘンでの展示に注目します。アムステルダムでの展示の様子は当時オランダで刊行された雑誌のイラストから一部再現し、また、シーボルトが亡くなる直前にミュンヘンで開催された「最後の日本展示」については長男アレクサンダーが残したリストをもとに再現することによって、シーボルトの日本博物館を復元的に紹介していきます。


第5章 日本研究者シーボルトの最期


シ―ボルトは日本研究を完成させるために三度目の来日を希望していましたが、かなうことはなく1866年にミュンヘンで亡くなりました。本章では彼が亡くなる40日前に記した再来日を希望した手紙などをとおして、日本研究家シーボルトの最期をご紹介します。

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関連講演会・イベント情報

◎報告会
 ドイツに残るシーボルトコレクションの魅力


講演会イメージ

 


国立歴史民俗博物館が約6年間にわたって行ってきた調査とその成果について報告します。


日 時: 2017年2月25日(土)14:00〜17:30

場 所: 1階ホール

定 員: 140名

報告者: 日高薫・青山宏夫(国立歴史民俗博物館教授)

       宮坂正英(長崎純心大学教授)

       原田博二(長崎史談会会長)


※聴講無料・先着順

◎トーク&コンサート
 シーボルトと日本のメロディ


コンサートイメージ

 


シーボルトが作曲した曲やシーボルトが集めた日本の曲をフォルテピアノを使って演奏します。


日 時: 2017年2月26日(日)11:00〜12:00

会 場: 1階ホール

定 員: 140名

演 奏: 宮坂純子(フォルテピアノ)

解 説: 宮坂正英(長崎純心大学教授)

※観覧無料・先着順ですが企画展チケットが必要です。

◎長崎学講座スタンダード


講演会イメージ

 


テーマ: 橋の向こうに出島が見える〜旧出島橋の変遷と構造〜


日 時: 2017年2月26日(日)14:00〜

場 所: 1階ホール

定 員: 140名

講 師: 山口美由紀(出島復元整備室学芸員)

※聴講無料・先着順

◎特別講座
 シーボルトと阿蘭陀通詞


講演会イメージ

 


日 時: 2017年3月11日(土)14:00〜

場 所: 1階ホール

定 員: 140名

講 師: 織田毅(シーボルト記念館館長)

※聴講無料・先着順

◎長崎史談会 公開講座
 シーボルト・コレクションにおける長崎関係資料
 〜ミュンヘン五大陸博物館の調査に参加して


講演会イメージ

 


開催日: 2017年3月19日(日)10:00〜

会 場: 1階ホール

定 員: 140名

講 師: 原田博二(長崎史談会会長)

※聴講無料・先着順


◎長崎学講座スタンダード


講演会イメージ

 


テーマ: シーボルト滞在の頃

日 時: 2017年3月19日(日)14:00〜

場 所: 1階ホール

定 員: 140名

講 師: 矢田純子(当館研究員)

※聴講無料・先着順


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展覧会名 よみがえれ! シーボルトの日本博物館
会  場 長崎歴史文化博物館 (〒850-0007 長崎市立山1−1−1) 3階企画展示室
会  期

2017年2月18日(土)〜4月2日(日)

開館時間 10:00〜18:00 (最終入館17:30)
※博物館自体の開館時間は8:30〜18:00(4月以降は8:30〜19:00)

休室日   2017年3月13日(月)

料  金 大人1,200円(1,000円) 高大生・シニア[70歳以上]700円(500円) 中学生以下無料
※前期購入チケットで、後期観覧料が通常料金の半額
*( )内は前売及び15名以上の団体、身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳持参者の料金 *長崎れきぶん友の会会員は無料
主  催 長崎歴史文化博物館、人間文化研究機構、国立歴史民俗博物館、朝日新聞社
企画連携 東京都江戸東京博物館、名古屋市博物館、国立民族学博物館
特別協力 ミュンヘン五大陸博物館、ブランデンシュタイン=ツェッペリン家
協  力 全日本空輸
後 援 日本赤十字社、在長崎オランダ王国名誉領事館、長崎日蘭協会、長崎日独協会、長崎県、長崎県教育委員会、長崎市、長崎市教育委員会、長崎県立長崎図書館、長崎市立図書館、共同通信社長崎支局、KTNテレビ長崎、NCC長崎文化放送、NIB長崎国際テレビ、NHK長崎放送局、長崎ケーブルメディア、エフエム長崎、長崎商工会議所、長崎県タクシー協会、長崎県観光連盟、長崎国際観光コンベンション協会、長崎文献社
特別協賛 菓舗 唐草
協  賛 積水ハウス、長崎自動車、NBC長崎放送、JR九州メンテナンス、JTBビジネスサポート九州、JTBコミュニケーションズ九州
前売券発売所 浜屋プレイガイド、S東美プレイガイド、紀伊國屋書店長崎店(夢彩都)、チケットぴあ(Pコード768-122) ローソンチケット(Lコード82883) セブンチケット(セブンコード:051-357)、CNプレイガイド
 

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